- 投稿
- 相場師朗 うねり取り
目次
うねり取りは株で有効なスイング手法だがFXではどうなのか?
相場師朗さんの「株は技術だ!」などの書籍でお馴染みのうねり取り。無料動画でも紹介されているように数日から数ヶ月とじっくりと時間をかけて利益を上げる手法です。
うねり取りの手法では、株価の大きなうねり(波)を捉えて大きな利益を得るために建玉の操作をしながら波にポジションを乗せていきます。
大きな波をうまくとらえた時の利益の増え方は著しい物がありますので、うねり取りの実践者さんは株式投資で実際に大きく資産を増やすことに成功されています。
FXにはFXの魅力があるが・・
相場師朗さんのうねり取りは、もっぱら株式投資の手法として紹介されていますが、同じように波を形成して動いているFXでもうねり取りは使えるのでしょうか?
FXは、株式投資にはない魅力があります。その一つがレバレッジです。株式投資の信用取引は資金の3倍までしか建玉を持つことはできません。でも、FXであれば、資金の25倍までの取引をすることができます。
また、FXは24時間取引することができる点も特徴的です。株式の場合には、原則的には東京証券取引所において株取引が実施されるため、取引所の閉まっている時間帯は取引を行うことができません。
海外でなにかの事件が起こったりした場合に、FXだと即座に損切りやヘッジなどの対処が可能なのですが、株式の場合はそういう機敏な対処は困難でしょう。
いいことずくめではないFXの真実とは?
株式とFXではいろいろな違いがあるわけですが、私がお会いしたことのある投資家さんの傾向からすると、株式投資で億の資産を作った人は何人も知っていますが、FXだけでそれだけの資産を築いた人は一人も知りません。
じつは、FXには「取引市場」という概念がないので、ロットが大きくなってくるとどうしても流動性の壁にぶち当たってしまうんですよね。
「FXが上達して大きな利益が出せるようになったら、FX会社から取引を拒否された」
という話をしてくれたトレーダーさんもいました。株式市場で取引高の多いメジャーどころの株を売買していれば、そんな流動性の壁にぶち当たることなんて考えられません。
というわけで、FXをやるよりも株式市場でうねり取りをするほうが、中長期的に大きな資産形成が狙えるということが言えると思います。
うねり取りはFXトレードに使えるのか?
さて、本題に戻って、うねり取りがFXトレードにおいても使えるのかという点。
相場師朗さんが書籍やDVDセミナー等で説明しているうねり取りの手法は、基本的には株式市場に特化したものと考えていいでしょう。
しかも、取引すると決めた2~3銘柄については、何年もチャートを遡ってうねり取りの練習をすることが原則となっています。そこで、銘柄ごとの値動きの傾向を覚えて、それぞれの銘柄に合った建玉の操作法を習得する必要があるのです。
FXではどうかというと、ドル円やユーロドルなどFXにも様々な銘柄(通貨ペア)があり、それぞれの銘柄ごとに特徴のある値動きを形成しています。
もしFXでうねり取りをするとしたら、相場師朗さんが説明しているような原理原則に加えてFXについての特徴的な値動きをしっかりと把握する必要があるでしょう。
つまり、うねり取りがFXで使えるかという点の結論は、
「うねり取りは使えるが、FXのチャートでの練習が必要」
ということになります。(なんだか、当たり前の結論でスミマセン 汗)
うねり取りで推奨されている日経平均やJPX400に採用されているような大型株は、毎日数百万株の取引がされてます。多くの取引参加者の投資判断によって公正に取引がおこなわれていくため、突飛な値動きをすることはほぼないのです。
反面、FXは、指標の発表や要人の発言などがあると、とても激しい値動きをすることがあります。また、ヘッジファンドなどの大手機関投資家による作為的な価格形成も頻繁になされていることも忘れてはいけません。
FXでのスイングトレードは、意外に難しいというのが個人的な意見です。
なので、FXにおいてもうねり取りのような日足レベルでの方向性をしっかり考慮する必要はあるものの、ポジションの保有期間が短いデイトレやスキャルピングといった短期トレードに注力するほうが利益を上げやすいといえそうです。
結論 :FXのうねり取りは、デイトレ・スキャルピングにすべし
株式市場のやっていない夕方から夜にかけては、FXトレードのゴールデンタイムです。この時間に何もすることがない場合には、うねり取りの方向性を見極めた上で方向性に沿ったトレードをしてもよいかもしれません。
ただ、ドキドキ・ハラハラしながら、真夜中までFXをしても、勝ったり負けたりで神経をすり減らすばかりで、小銭を稼ぐのが精一杯ではないでしょうか?
そんな割に合わないFXに手を出すよりも、うねり取りの基本を身につけるためにじっくりと練習に精を出したほうが、結果的には早く資産形成ができるように思いますが、あなたはどのようにお考えになられますか?