うねり取りの建玉の単価計算方法
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うねり取りの練習ができるエクセルツールの配布をスタートしています。

 

(詳しくはこちらの記事をご覧ください)

 

たんぽぽさんからご質問をいただきました!

 

ところで、例えば建玉(1000円・200株、1200円・300株、1500円・500株買った計1,000株)のうち途中で含み損(現在値1,300円)が出て、200株はずして、買いを200株入れましょう。となった場合、どの200株を返済売するべきなのでしょうか。相場先生の著書には記載されていませんでしたが、何か決め事はあるのでしょうか。

 

証券口座で建玉を積み重ねていくと、単価が違う建玉が並んでいてどこから決済するのがよいのかと頭を悩ませることになりますよね。

 

相場師朗さんの著書「株は技術だ!」には記載がなかったとのことでしたが、7step株式投資メソッドの第7講 実際の売買練習方法においてサラッと説明されていました。

上昇すると見込んで買建てしたのに安値を割り込んで下落した場合は、一旦全玉を手仕舞うのが望ましい、という文脈の中で、「もし仮に残すとしたらコレ」という説明だったと思います。

 

どの建玉から決済すればよいのかという具体的なルールとはちょっと異なるかなぁ、という印象を持っています。

 

 

会計の考え方では、先入先出法とか後入先出法とか、いろいろな考え方があるかと思いますが、うねり取りの建玉の操作を行った最終損益はどの計算方法を採ったとしても同じ結果になります。

 

「このトレードで3000万円の利益」というような説明は、すべて最終損益で説明されていると思われます。

 

うねりとれ~るは平均法を採用

 

私が提供しているうねり取り練習補助ツール うねりとれ~るでは、実現損益を総平均単価で算出する方式を採っています。

 

最終損益はどの建玉から決済しても同じわけなので、シミュレーションをする上でも複雑にする必要はないと考えたわけです。

 

(建玉を指定して決済、となると、ツールの計算式が複雑になりすぎて、私のスキルでは到底実現できそうにない、、、、、というのも理由の一つですが 汗)

 

うねりとれ~るのいいところは、含み損益を確認することができることなので、どの建玉から仕切るかということはあまり気にせずご利用いただけたらと思います。)

 

 

実際のトレードでは節税効果を重視!

 

 

仕掛けから手仕舞いまでの一連の建玉の操作における最終損益はどこから仕切っても同一になるのですが、唯一注意しないといけないのは年末年始にかけての仕掛けです。

 

われわれ個人投資家の所得税の計算をする上では、評価損益は考慮されず、年内に決済した取引の損益が課税対象となります。

 

今年の税金を少しでも抑えるためには、損失が出ている玉から切るのは鉄則です。損失が出ている玉を先に決済することで今年の税金を抑えて、翌年の納税時の資金流出を抑えることができます。

 

税金は資産運用においてはマイナスの効果しかありませんので、納税を少しでも遅らせることで資金効率を上げていきましょう。

 

逆に、年前半で損切りをしている場合には、利益が乗っている玉から決済するということもあるかもしれませんね。(こちらは損失の繰越控除ができるので、鉄則とまでは言えませんが、考慮する価値はあると考えています。)

 

 

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